「精密で高価」vs.「粗雑で安価」
身体機能を評価する器具には、とてもたくさんの種類があります。
その一つひとつは身体の状態を確かめるうえでとても有用なのですが、こういった専門性の高いツールというものは、とにかくお値段がします。生活必需品のように一般的に需要のあるものではないので仕方がないのですが。
さて、そのような身体機能を評価する方法のひとつに、FMS(Functional Movement Screen)というものがあります。これは7つの動きで傷害(障害)リスクを評価したり、動きの質(筋力や柔軟性、バランスなどの総合的な能力)を評価するもので、スポーツ現場でも広く採用されています。私も他の現場では数年前からこの評価方法を取り入れ、これまで多くの方にトレーニングを始める前に行っていただきました。
当然、健康運動のいろはでもFMSを採用したい・・・のですが、FMSを行うには、ちょっとした道具が必要です。そして、この道具にはちゃんと正規品が存在します。
話の流れでもうお察しのことでしょう。これがまたそれなりのお値段するのです。
もちろん、身体評価というものは信頼性や妥当性が求められるので、精密に作られている正規品を使えるのならそれに越したことはありません。デザインにも力が入っていますから、見栄えも申し分なしです。
ですが、個人で所有するにはちょっと手が出にくい・・・と思わせるような価格帯なんですよね。
道具の構造や使い方が割と単純であることも、手の出しにくさに拍車をかけます。
ちょっと頑張れば自分で同じような物を作れるのでは?🤔
と。
このような具合で、「精密・高価」と「粗雑(頑張り次第)・安価」を天秤にかけることになります。
非常に悩ましいところなのですが、そもそも身体機能を細かく評価するためには、他にもたくさんの器具が必要です。それを端から端まで”良い物”で揃えていたら、お財布がやせ細っていく一方・・・。
よって、今回はDIYします
前置きが長くなりましたが、ここからが本題です。
結論から入りますと、完成したものがこちらです。

さきほど、既に他の現場でFMSを採用していると言いましたが、実はそちらも自作した物なんですよね。
つまり、今回の物は私にとって2号機ということになります。
ところで、FMSをご存知でない方は、この画像を見てもどのように使うものなのか「???」で「ふ~ん」な状態だと思います。この記事はコレをDIYする過程を淡々と語るだけであり、このような創意工夫もしているのですよ〜ということを伝えたいだけの雑談の場です。使い方を知りたい、または実際に使ってみたい場合はお問い合わせくださいませ!
では、まずは使用する材料のご紹介から。


使用する材料は主に木材です。
2×6材×1、φ30mmの丸棒×1、φ20mmの丸棒×1。長さはいずれも1800mm程度で、これだけあれば少し余るくらいです。
あとは1mのゴム紐×1と、2mメジャー×2(こだわりが強ければ1m×4本が理想)です。材料は以上でなんとかなります。いや、なんとかします。
そして、使用する道具は①鋸、②電動ドリルドライバー、③φ20mmドリルビット、④やすり、⑤防腐・防カビ剤です。あとは目印を描くための鉛筆とか、はさみとか一般的な道具も使用します。
まずは木材をカットしていきます。

電動丸鋸とかあると直線に切断しやすいし体力も必要なくて便利なんですけどね。手で頑張ります。
2×6材は長さ1500mmに、φ30mmの丸棒は1200mm、φ20mmの丸棒は600mm×2本に切断します。

切断面はもちろん、全体をやすりがけします。購入したままの状態だと、意外とささくれが多かったりして刺さりかねません。

丸棒はこれで処理完了。
2×6材は片方の側面にφ20mm・深さ40mmの丸い穴をあけます。両端から320mmのところが円の中心になるように2カ所です。
ここでアクシデント。手元にある電動ドリルドライバーが動かない🙄
5年前に5000円台くらいで購入したものなので、十分すぎるくらい元は取れたか・・・。

仕方なく近所のホームセンターに電動ドリルドライバーを購入に行くも、初期不良品を掴んで返品する羽目になり、まさかまさかのタイムロス。一日目はここで諦めました🙃
というわけで2日目。
近所に住む友人に、電動ドリルドライバーを貸してもらえないか、依頼しておきました。快く承諾してもらえたので、無事に作業を再開です。
先述のように、φ20mmの穴をあけます。


穴の周囲を再度やすりがけして、木材の加工は終了。
あとは防腐・防カビ剤をスプレーで塗布します。1時間ほどあけて全体が乾いたら2回目のスプレーを行い、再度乾かします。

残すはゴム紐とメジャーの加工です。
まずはゴム紐。こちらは両端に輪っかを作るだけです。輪を作ったところで、紐の長さが750mm程度になっていることが理想。
簡単にほどけるようでは困るので、引っ張り力に強い”もやい結び”で作ります。輪の部分をφ20mm丸棒に引っ掛けて使うので、輪の大きさも20mm程度に。

続いてメジャーです。今回購入した物には片側だけ留め金が付いているので、これは外してしまいます。


金属を外したら、2本とも1mのところでカットします。これで1mメジャーが4本できることになります。
これらを乾かしておいた木材に強力な両面テープで貼っていきます。


以上!
これにて完成でございます!
φ20mmの丸棒2本を、2×6材にあけた穴に刺して、棒にゴム紐を引っかければ、写真のようなハードルに早変わり(そう、全部組んだらハードルなんですよコレ)。2×6材やφ30mm丸棒はそれぞれ単体で使うこともあるため、分解して保管できる構造になっています。

さて、基本的に時間が掛かる要素は防腐・防カビ剤を乾かすことくらいなのですが、思わぬアクシデントで時間が掛かりつつも、無事、新しい評価ツールが健康運動のいろはに追加されました。
このように、
自分でできることは自分でやる
がモットーの、健康運動のいろはです。
皆様にも、ぜひ自分の健康は自分で管理できるようになっていただきたいので、健康のための運動を知りたい・実践したい、生涯を健康に過ごしたいという方のご相談をお待ちしております!
このような雑談に最後までお付き合いいただき、ありがとうございました🙇
ちなみに・・・
FMSのテストツールは、公式で自作するのも良いとしています。実に寛大です。今回は(2回目なので”今回も”)お言葉に甘えさせていただきました。
